趣旨

総合生存学館ソーシャルイノベーションセンターが発足

▲記者会見の様子(左から、積山教授、寶学館長、池田教授、山敷教授)

京都大学大学院総合生存学館では、社会との連携、民間企業等との協力を促進し、また、共同研究を組織的に展開するために、国立大学で初めて「ソーシャルイノベーションセンター」を令和2年9月1日より発足させました。このセンターに4つの研究領域、すなわち、水・エネルギー・防災研究領域、ブロックチェーン研究領域、有人宇宙学研究領域、ウェルビーイング研究領域を設置し、それぞれの領域を核にして社会のイノベーションを目指します。このことにつきまして、令和2年10月1日に、京都大学百周年時計台記念館において記者会見を行いました。

総合生存学館ソーシャルイノベーションセンターは、持続可能な開発目標(SDGs)などの社会変革目標に貢献する研究をおこない、あわせて俯瞰的・分野横断的な視野と社会実装力をもった人材を育成することを目指しています。今、日本の多くの企業は、従来の業態に捉われない発想で社会に貢献することを模索しています。このような企業との連携を推進する大学内の窓口に、このセンターがなれれば、とも考えています。

4つの研究領域について、各領域長から解説を行いました。

水・エネルギー・防災研究領域(領域長 寶馨)
京都大学ユネスコチェアWENDIと協力して、地球社会の持続可能な発展に重要な生存基盤資源分野、すなわち、水・エネルギー・食料・生態系及び防災などに関する教育プログラムと、世界遺産、ジオパーク、エコパークを活用した国際共同研究を実施する。
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ブロックチェーン研究領域(領域長 池田裕一)
非中央集権的でオープンな情報システムを構築するブロックチェーン技術の数理的な研究を行い、学館のカリキュラムの一つであるPBR(プロジェクトベースリサーチ)の一形態として学生との協働でグローバル問題の解決策の社会実装に展開する。
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有人宇宙学研究領域(領域長 山敷庸亮)
月・火星における有人宇宙探査、居住のための宇宙建築、宇宙での資源開発(樹木・木材利用を含む)を行い、宇宙開発におけるノウハウを地球環境改善に役立てる。
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ウェルビーイング研究領域(領域長 積山薫)
ウェルビーイング(心の健やかさ・柔軟さ・生きがい)を向上させる要因を、社会的交流に焦点を当てながら様々な人口特性集団について明らかにし、ウェルビーイングを向上させる実践的な取組みも行う。
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ケムバイオエコノミー研究領域 (領域長 阪井康能教授)
循環型社会形成のために必要な、炭素を中心とした元素の循環を広い視点で再考察し、エコノミー循環の効率化に必要な手法を確立することを目的とする。また、新手法の国際機関などへの提案を通して世界スケールでの実践化にも取り組む予定である。
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本センターの今後の活動にご期待ください。また、共同研究等のご提案もお待ちしています。

新聞に取りあげられました。

朝日新聞のページ
https://www.asahi.com/articles/ASNB16VHTN9HPLZB00R.html

日刊工業新聞のページ
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00573212

 

 

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